(提供:日刊不動産経済通信)日本管財ホールディングスは、豪州と米国に続き、欧州市場へ参入した。設立したドイツの100%子会社を通じて、ドイツで賃貸管理や区分所有住宅の管理などを行うAckermann Hausverwaltung GmbH(アッカーマン)の株式75%を9月29日に取得した。持分法適用非連結会社とする。
日本管財HDは海外企業への出資や海外グループ会社との連携による海外事業の強化に取り組んでおり、すでに豪州と米国カリフォルニア州・ハワイ州で事業を展開。次の市場として欧州を検討していた。7月にはEUで最大の経済規模を持つドイツで、完全子会社のNippon Kanzai Deutschland GmbH(日本管財ドイチュラント)を設立。代表には日本管財ホールディングスの安田守・専務取締役が就任した。ドイツ子会社を足がかりに、ドイツを中心とする欧州で不動産関連サービスの提供と関係会社への出資を行い、欧州市場での基盤拡大を図る。
初出資となるアッカーマンはドイツで3番目に人口の多いバイエルン州ミュンヘン市に本社を置き、同市を中心にマンションなどの賃貸管理を行うほか、100%子会社を通じて、区分所有物件の管理や、売買・賃貸仲介、ファシリティ・マネジメントなどを行う。同社の管理戸数は賃貸が約1万2000戸、区分所有住宅が約5000戸・組合数150組合で、ミュンヘン市内で上位3社に入る大手となる。
日本管財は米国に11年に進出し、米国本土の子会社の管理戸数は10万4300戸、ハワイの子会社の管理戸数は11万戸に拡大。豪州には13年に進出し、現地子会社の管理戸数は現在19万4000戸に上る。