グリーン住宅ポイント、賃貸は使途制限─国交省、3次補正閣議決定後に詳細公表
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

 政府の新たな経済対策に盛り込まれた「グリーン住宅ポイント制度」の足場となる20年度第3次補正予算案が15日、閣議決定された。来年1月に通常国会で同予算案が成立した後、制度の運営事業者を公募し、ポイントの申請受付開始は来春頃となる見込み。所管の国土交通省では、制度の細部設計が大詰めを迎えている。

 同制度は、省エネ性能の高い住宅の新築や、東京圏から地方に既存住宅を取得して移住する場合などに、家電製品などに交換できるポイントを最大100万ポイント発行する制度(1ポイント=1円相当)。戸当たり40㎡以上で省エネ性能が高い賃貸住宅を新築する場合も対象で、10万×戸数分のポイントが賃貸オーナーに発行される。ただ、賃貸の場合、ポイントは家電製品などには交換できず、使途は賃貸住宅への一定の追加工事費用のみとなる。追加工事はテレワーク対応など新たな日常や防災に対応するための工事が対象。

 補正予算閣議決定日(20年12月15日)から21年10月31日までに契約を締結した住宅の新築や既存住宅の購入などがポイント発行の対象になる。従前の次世代住宅ポイント制度の期限が切れた20年9月1日~12月14日の間に契約したケースは新制度でも対象外で、特段救済措置は設けない。

 既存住宅の購入や、高省エネ住宅を新築した場合に加算ポイントが付く特例の要件となっている「東京圏からの地方移住」は、内閣府の地方移住支援の制度に準じて、対象者は東京23区内に居住または通勤する人、対象移住先は東京圏外(1都3県外)または東京圏の条件不利地域(檜原村、奥多摩町など)となる。

2020/12/15 日刊不動産経済通信

コメントをどうぞ
最新情報はTwitterにて!

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめ記事
サスティナブル(持続可能な)都市開発に向けて~続く建築費高騰、デベロッパーはインフレ・建設業働き方改革にどう向き合う―建設業法改正、日建連は民間発注者向けに「お願い」を文書公表
住宅・不動産ニュース
サスティナブル(持続可能な)都市開発に向けて~続く建築費高騰、デベロッパーはインフレ・建設業働き方改革にどう向き合う―建設業法改正、日建連は民間発注者向けに「お願い」を文書公表
 建築費の上昇が続く。建設物価調査会によると、2024年7月の建築費指数の動向は、マンション(鉄筋コンクリート造)が前月比0・5%増、前年比...