三井不動産リアルティは、シニア世代の住まいの悩みを総合的にサポートするサービス「シニアデザイン」での対応状況をまとめた。昨年1月のサービス開始以降、1年間で相談人数は370人を超えた。このうち本人からの相談が7割以上を占めるが、子供世代からの相談も増加傾向にあるという。

 相談者を年齢別にみると、80歳代が42・6%と最も多く、70歳代が32・6%、60歳代が15・4%、50歳代が4・9%、90歳代が4・6%となり、70歳代以上で全体の約8割を占めた。属性別では、本人(夫婦)が27・8%と最多で、本人(単身女性)25・1%と本人(単身男性)21・0%を合わせて本人からの相談が7割以上となった。一方、子供世代からの相談も増加傾向で、昨年4月末時点まででは全体の14・6%にとどまっていたが、12月末時点では23・2%に拡大した。相談内容は「シニア住宅などへの住み替え」が最多で、次いで「自宅を担保にしたリバースモーゲージなどの金融商品」「認知症対策」。子供世代からの相談内容では「認知症対策」が多く、「両親の持ち家について二人とも自己判断ができるうちに決めたい」「将来親が認知症になった場合、親の持ち家の処分はどうしたらいいのか」など、将来への不安から相談するケースが増えているという。担当部署では認知症対策として「家族信託」を提案している。

 シニアデザインは一般住宅の住み替えの相談から、シニア向け住宅の紹介と入居サポート、老後資金のシミュレーション、空き家売却などまでワンストップで対応する。首都圏中心に展開するが、圏外からも問い合わせがあり、エリア拡大を検討していく。(日刊不動産経済通信)

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