(提供:日刊不動産経済通信)関電不動産開発は豪州で不動産事業を拡大する方針だ。シドニーのAM会社であるコーバルパートナーズが組成した物流特化型私募ファンドの出資持分をこのほど取得。同社と組み豪州に事業拠点を新設する検討に入った。関電不動産は一昨年4月にタイのバンコク、昨年10月に米ロサンゼルスにそれぞれ事業拠点を作るなど海外事業を加速している。コーバル社との関係を足掛かりとして豪州にも事業拠点を設け、現地で事業機会を増やす。
コーバル社は09年以降、豪州の主要都市でオフィスビルや物流など産業施設の投資・運用と開発を手掛けてきた。不動産のAUM(運用受託資産)は16億豪ドル。関電不動産開発が今回出資したのは同国の物流施設に段階的に追加投資するクローズドエンドファンドで、物件数は現段階で11物件。資産規模は1億3190万豪ドル。11物件の総賃貸面積は約6・6万㎡。
関電不がコーバル社の物流ファンドに出資するのは昨年2月に続き二度目で、互いに投資方針などが近いことから昨年11月には人材交流も始めていた。関電不は「今後も豪州へ継続的に投資し国外でのポートフォリオ分散を図る。豪州での事業展開を見据え、現地企業との関係を広げる」とコメントしている。
関電不は海外では豪州のほか米国、タイなどに進出。17年以降に30件程度の事業に参画した。昨年10月1日に米国の現地子会社を通じてロサンゼルスに事業拠点を作った。米国では17年から主にオフィスや住宅などの開発を手掛けてきた。同社が海外事業に充てる投資額は年間約100億円だが、その半分を米国に振り向ける計画だという。
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