(提供:日刊不動産経済通信)シービーアールイーは、日本を主な投資対象とする投資家に向けて実施した調査をまとめた。「23年の取得額を22年より増やす予定」と回答した投資家は52%(前年比2㌽減)とほぼ横ばいだった。一方、「23年の売却額を増やす予定」と回答した投資家は29%(5㌽増)で、若干の増加がみられた。売却を増やす予定の投資家のうち約7割は取得額も増加する予定で、調査では日本の不動産市場に対する期待感は持続しているとみている。
 23年の日本の不動産投資市場のリスク要因として、81%の投資家が「金融政策の変更」を挙げた。回答者の56%は23年中の利上げを想定しているが、利上げを想定する投資家のうち54%が「22年より投資額を増やす予定」と回答しており、調査では旺盛な投資意欲を保っているとみる。また、23年中の利上げを想定している投資家の中には、23年の投資に積極的な理由として「価格が調整されて取得可能性が高まる」ことを挙げる層が多く、価格調整を条件とした旺盛な投資意欲を持つ投資家が増えたと捉える。
 投資家は、アセットの種類として物流施設、賃貸マンション、オフィスの価格水準を慎重にみているようだ。投資家が選ぶ日本の不動産のアセットタイプ(単一回答)は、オフィスが30%を超えて最多。次いで物流施設が25%を上回って2番手の人気を維持し、賃貸マンションも25%に肉薄して昨年より割合が上昇した。ホテル・リゾートも稼働の改善を受けて10%を超える投資家が選択。賃料相場が下落傾向のオフィスは選択割合が低下しており、安定したキャッシュフローの賃貸マンションと、キャッシュフローが回復基調のホテル・リゾートへの関心が高まった。

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