(提供:日刊不動産経済通信)三菱地所が仕事と観光を組み合わせた「ワーケーション」の普及に本腰を入れている。19年以降に和歌山の南紀白浜や軽井沢、熱海のリゾート施設などに専用オフィスを開設。今月16日には北海道との間でワーケーション推進を目的とするパートナーシップ協定を交わし、主に東京の「大丸有」エリアから道内の各所に送客する体制を整えた。協定に基づき、地域活性化や街づくりなどソフト主体の事業創造を目指す。
協定は三菱地所、大丸有環境共生型まちづくり推進協会、北海道の3者で締結した。これまでに道はNTTや阪急交通社ら複数の法人と観光振興やデジタル人材育成などを狙いとする包括連携協定を交わしたが、ワーケーションに特化した協定は富士通に続き2例目。デベロッパーとの締結は今回が初めてだという。
北海道には179の市町村があり、ワーケーションを切り口として眠っていた地域資源に光を当てる。三菱地所グループの社員や大丸有環境共生型まちづくり推進協会の法人会員ら「大丸有」エリアのワーカーを道内に送客し、観光や飲食などの需要を掘り起こす。三菱地所は協定締結後、第1弾の事業として、「北海道ボールパークFビレッジ」(北広島市)に設けた施設で食や街づくりなどをテーマとするワークショップを5月に開く。
北広島以外でも事業性の高いエリアを洗い出し、地元との関係を作りながら事業手法などを検討する。三菱地所が2月に買収したリージャスホールディングスは札幌市内に複数の拠点がある。同社によるとワーケーション事業との連動もあり得るという。本州では長野県諏訪市との協業も検討している。
2023/03/22
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