(提供:日刊不動産経済通信)野村不動産や東京建物ら4社が権利者と進めてきた東京・新宿区の「西新宿三丁目西地区第一種市街地再開発事業」が本格始動する。都が1日付で市街地再開発組合の設立を認め、4社が参加組合員として事業に参画することが確定した。地上63階建てと62階建て、総戸数約3200戸の超高層マンションを含む大型再開発で、年内の権利変換計画認可、24年度の着工、31年度の施設完成を目指す。
計画地は新宿区西新宿3-8ほか。81年以前の旧耐震基準で建てられた木造家屋が多いエリアに再開発をかける。京王新線・初台駅の北側、新宿中央公園の南側に広がる約4・8㏊の土地に南北二つの超高層住宅と低層の商業、業務、生活支援、子育て支援施設などを整備する。施設構成は高さ229mの北棟と228mの南棟などで、総延床面積は約38万3600㎡。
参加組合員として野村不動産、住友商事、東京建物、首都圏不燃建築公社が参画。事業協力者として前田建設工業も加わる。マンションの販売活動は数年先だが、不動産経済研究所が提供するマンションデータシステム「ブレイン」によると、計画地での新築分譲マンションの販売推計坪単価は約504万円(分譲時期20~22年、範囲1㎞)と出ている。
事業では周辺の道路を拡幅するほか、歩行者デッキや災害時の避難場所にもなる広場などを作る。同地区では権利者有志が93年に再開発研究会を立ち上げた。01年に準備組合が設立された。リーマンショックや東日本大震災などを経て、地権者らが計画案を見直しながら事業を前に進めてきた。
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