(提供:日刊不動産経済通信)東京建物や都市再生機構(UR)らが参画する東京駅前八重洲一丁目東地区(6地区)の再開発事業が本格化してきた。敷地を二つの区画に分け、B地区にオフィスや、劇場、共同住宅などが入る51階建ての高層棟、A地区に10階建てのオフィス棟をそれぞれ建てる。東建はA地区では地権者・特定業務代行者として、B地区ではURとともに参加組合員として参画している。いずれも25年度までに竣工させる計画だ。
二つの計画は東京駅の百貨店「大丸東京店」の東側で進む。元地の一部は敷地が細分化され古いビルなどが並んでいた。交通や防災などの機能を充実させ、東京の玄関口にふさわしい土地利用を実現する観点で都市再生特別地区を使った再開発が計画された。
B地区に作られる51階建てのビルは中高層部にオフィス、低層部に劇場、医療施設などを配置し、地下階にバスターミナルを整備する。バスターミナルは隣接地に計画される複数のビルの地下を一体的に使う。
一方、開発地南東側のA地区には地上10階地下2階建てのオフィスビルを新設する。この計画は「東京駅前八重洲一丁目東A地区市街地再開発事業」で、11日に権利変換計画が都の認可を受けた。24年に着工し、25年の竣工を目指す。東建はA、B両地区を連動させ、効果的なエリアマネジメントによって東京駅前を盛り上げようとしている。八重洲一丁目東A地区の八重洲通りを挟み南側では、今年3月に「東京ミッドタウン八重洲」が全面開業することになっている。
東建は日本橋川沿いで「八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業」も手掛ける。水辺の景観を生かし、東京駅と日本橋駅をつなぐ歩行動線を作る。