(提供:日刊不動産経済通信)三菱地所と東京センチュリーは、東京駅日本橋口前に計画する日本最高層(地上約390m)の再開発ビル「トーチタワー」の上層階に世界最高峰のラグジュアリーホテル「ドーチェスター・コレクション」を誘致することを決めた。62階建てビルの地上約300mに当たる53~58階に110室のホテルが入る。ビルが竣工する翌年の28年度にホテルを開業する。三菱地所の吉田淳一社長が8日に都内で会見し、「唯一無二の場所で本物の価値をつくる」と意気込みを表した。
ドーチェスターは1931年に創業されたラグジュアリー・ホテルブランドで、ロンドンとパリ、ミラノ、ローマ、ロサンゼルスに9つのホテルを展開。来年にはドバイにも開業予定がある。トーチタワーに入る施設はアジア太平洋地域への進出初弾。ドーチェスターがMC方式で運営する。国内外の広域の需要を見込む。宿泊単価は「東京でトップ水準」(三菱地所)になる見込みという。国内には世界の主要都市に比べ最高級ホテルが少ない。ドーチェスターの誘致決定は東京の都市力を底上げする要因になりそうだ。
三菱地所は今春以降に複数の候補社からドーチェスターを選定した。会見で吉田社長は「伝説に残るホテルであり、大丸有のなかでも画期的な施設になる」と力を込めた。ドーチェスターのクリストファー・カウドレーCEOは「東京への訪問客は今後も増え、街が成長する」と東京のポテンシャルを評価した。トーチタワーは23年10月に着工する予定。ホテルの延床面積は約2万1400㎡。同じ建物に入る高級賃貸レジデンスや2000席前後のホール、店舗などとホテルを機能的に連動させる計画だ。
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