(提供 日刊不動産経済通信)
東急は、沿線郊外のまちづくり「nexus(ネクサス)構想」で、生活者を起点に、企業や教育機関、行政ら多様なパートナーと連携して、歩きたくなる沿線郊外のまちを創出する。第1弾として、7日に川崎市麻生区で「ネクサスチャレンジパーク早野」を開業。シェア農園やトレーラーハウスなどを東急が保有する遊休地に設置し、近隣住民などが自由に来訪・利用してコミュニティを作っていく。今後3年間で10カ所程度の展開を進めるほか、横浜市青葉区でネクサス構想に基づく戸建て街区の開発なども予定している。
「早野」(川崎市麻生区早野1150―2)は、東急田園都市線・あざみ野駅から、すすき野団地行バス「虹ヶ丘小学校」で下車して徒歩3分の立地。敷地面積7822・00㎡で、「農と食」の循環をテーマとする。IoT機器を導入して、外気や湿度などから作物の発芽を始め生育の段階や、手入れ方法から手入れ後の状態まで利用者に通知するシェア型のコミュニティ農園「ニジファーム」を運営する。ほかに、焚き火を楽しむエリアや営業時間に東急の社員が常駐する「ネクサスラボ」などを設けた。担当者は「近隣住民への内覧会では、DIYや防災、火の扱いの講習などコミュニティ作りに向けたアイデアも出た。沿線の地主や行政の未活用の土地で、特性に合う施設を展開する」と沿線郊外の新しいまちづくりを模索する。
今後は、横浜市青葉区でネクサス構想を取り入れて、住民で交流を育み、コミュニティを創れる場所を備える戸建て街区を、秋頃をメドに販売する。「エネルギー」や「モビリティ」などもテーマとして、共助の拠点や仕組みの構築に取り組んでいく。