(提供:日刊不動産経済通信)J.フロントリテイリングは、グループのデベロッパー事業を再編して強化する。グループのパルコから完全子会社の全株式を取得して27日に「J.フロント都市開発」に商号変更。代表取締役社長には平井裕二J.フロントリテイリング執行役員が就任した。J.フロント都市開発は今後、23年3月1日にパルコのデベロッパー事業を会社分割により承継する予定。商業施設を起点に、参入を始めたレジデンスに加えてホテルやオフィスなど、街の魅力向上に貢献する施設の開発を進めていく。
デベロッパー事業では、30年を見据えてグループが保有する不動産の価値最大化に向けた戦略に取り組んでいく。遊休地の活用を手始めに、グループで展開してきた全国7都市を重点エリアに据え、多用途の施設を開発する。これまでにレジデンス事業として、名古屋市で205戸、横浜市で160戸の賃貸マンション事業を手掛けたほか、三井不動産レジデンシャルと共同で京都市の分譲マンション事業の推進を始めた。また、名古屋市中区錦の三菱地所らとの大型複合施設や、ヒューリックらによる大阪市中央区の「(仮称)心斎橋プロジェクト」を始め、都市の新たなランドマークとなる大規模再開発事業にも参画した。
組織再編を契機としてJ.フロント都市開発が取り組む開発事業は、これまで培った顧客基盤やリソース、ノウハウを結集して、リアルに加えてデジタル技術を活用した新しい空間価値を創造し、地域の付加価値の向上を目指す。地域社会との共生や脱炭素社会の実現など社会課題の解決と、事業成長の両立を図る。なお、パルコから承継する施設と運営事業は現時点で精査中。
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