(提供 日刊不動産経済通信)不動産協会は2日の理事会で、「経済の持続的成長を促す政策要望」を決定した。環境政策、都市政策、住宅政策のほか、税制改正、物流政策に関する要望を盛り込んだ。環境政策では都市・建築物の脱炭素化に向け、ZEB、ZEHの取り組みを加速させる施策や、木材利用の促進策などを明記した。

 ZEBについては、技術進展に即した省エネ未評価技術の評価方法の整備や評価の迅速化に加え、再生可能エネルギーのオフサイト調達に対するZEB評価への反映検討などを列記した。木造・木質化の課題となる調達・建設コストの低減策として、支援拡充や容積率割増制度の創設も要望した。東京都が検討している住宅への太陽光パネル設置義務化に関しては、「実効性・合理性のある制度設計、支援策の充実、オフサイト調達・電力購入等の代替措置に対する柔軟な評価」を求めた。

 都市政策では、国際競争力の一層の強化に向けて、「大都市でしか成しえない都市集積の意義を再構築、支援策の検討」を掲げた。住宅政策では、建て替えによる既存住宅の質改善、良質な新築住宅の供給(長期優良住宅の普及促進)などを挙げ、安心・安全で良質な住宅ストックの形成を促進するよう求めている。

 税制改正に関しては▽長期保有土地等に係る事業用資産の買換え特例の延長・拡充(買換資産の土地面積要件の緩和など)▽都市再生促進税制の延長―などを盛り込んだ。買換え特例を巡っては、企業の国内設備投資を喚起する効果に加え、「経済安全保障の観点も踏まえた国内回帰の支援等を図ることが極めて重要」と強調した。

コメントをどうぞ
最新情報はTwitterにて!

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめ記事