マンション販売でデジタルツイン活用へ  三菱地所レジデンスや東急不動産、3Dで精緻に再現

 (提供 日刊不動産経済通信)新築分譲マンションの販売で、現実空間の環境や人を仮想空間内で精緻に再現する「デジタルツイン」を活用した動きが出てきた。三菱地所レジデンスは、ファッションモデルの冨永愛さんを起用し、体や声も含めて本人に生き写しになった3次元CGが入居しているという設定で、モデルルームの特設サイトを開設。東急不動産は、アクセンチュアと組んで分譲マンションのデジタルツインを制作する。
 最近のマンション購入検討者は、実際のモデルルームに訪れる前に、インターネットで物件情報などを細かく収集する人が多く、コロナ禍でその傾向はさらに強まった。デベロッパー各社は販売促進に向け、ネット上での情報提供を拡充している。新たにデジタルツインを活用することで、従来の2次元パースなどでは困難だったウォークスルー視点での間取り確認や、眺望や素材の質感の3次元的表現が可能になる。
 三菱地所レジデンスの取り組みは現段階ではブランディングでの活用だが、同社の中村一成・C・DX企画部副部長は「住宅購入や賃貸決定、入居後の生活サービス提供など顧客とのあらゆる接点で活用していけるのではないか」と期待感を示す。例えば、AIを搭載したデジタルツインやアバターが仮想空間のモデルルームで接客したり、入居物件のコンシェルジュとして要望に対応したりするイメージだ。
 東急不動産は「世界最高峰のCGI技術」を提供するアクセンチュアと戦略的パートナーシップ契約を締結。不動産事業でのデジタルツイン活用を進める。まず本年度内に、東京都内の新築分譲マンション4物件でデジタルコンテンツを活用した販売に取り組む。

コメントをどうぞ
最新情報はTwitterにて!

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめ記事