不動産経済研究所がまとめた東京23区における4月の新築分譲マンション供給戸数は、前年同月比237戸増の1305戸と約2割増えた。「晴海フラッグ」の期分け販売(合計389戸)や「ブリリアシティ石神井公園アトラス」の1期販売(160戸)などが始まり総数を押し上げた。ただ両物件を除いた供給戸数は756戸と3月実績の1049戸を大幅に下回る。コロナ禍や企業らの過当競争で都内の用地仕入れが難航したことが供給減につながった可能性もある。
4月の戸当たりの平均価格は前年同期よりも2836万円低い7344万円と2カ月連続で下降。㎡単価も41・3万円低い108・4万円と3カ月ぶりに下がった。平均価格が下がったのは昨年4月に平均2億円超の高額物件が複数売られたことの反動減が生じたためとみられる。㎡単価を低めに抑えた晴海フラッグが400戸近く販売されたことも影響していそうだ。戸当たりの平均面積は前年同月の67・99㎡に対し67・77㎡と横ばいに。資材高などの余波で今年後半以降は物件の面積や設備などに変化が生じる可能性もある。
4月は初回の売り出し物件が15件と多かったが、期分け販売は晴海フラッグを除けば比較的少ない。初月契約率は5・7㌽増の82・3%と引き続きマンション購入の需要は強い。在庫数は前月比101戸減、前年同月比660戸減の2392戸と2千戸台が続く。
新たに売り出された15件の販売戸数は160戸の「石神井」以外はすべて50戸を下回る。区別の供給戸数はトップの中央(389戸)以下、練馬(199戸)、江戸川(150戸)など。戸当たり平均価格が最も高いのは渋谷区で1億5550万円だった。
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