改正宅地造成等規制法成立、許可制にし罰則も強化 ―建築物省エネ法改正法案は質疑を継続へ
国土交通省

 (提供日刊不動産経済通信)20日の参議院本会議で、「宅地造成等規制法の一部を改正する法律」(盛土規制法)が全会一致で可決、成立した。盛土を知事等の許可制にし、違反者への罰則も強化する。また、20日は衆議院の国土交通委員会で「脱炭素社会の実現に資するための建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律等の一部を改正する法律案」の質疑が行われた。国会提出が遅れる異例の展開となった同法案、6月15日までの会期中に成立するかが注目される。
 成立した盛土規制法は、都道府県知事等が、災害危険性の高い区域を指定し、区域内での盛土や土捨てなどを知事等の許可制にする。無許可行為や命令違反の罰則は、法人の場合最高3億円の罰金。個人は懲役3年以下・罰金1000万円以下。盛土等の工事に対し、施工状況の定期報告、施工中の中間検査、工事完了時の完了検査を実施する。一部を除き、改正法公布から1年以内の施行。改正に合わせて宅地造成等規制法の名称は「宅地造成及び特定盛土等規制法」(通称・盛土規制法)に改められた。
 20日に衆院国交委での審議が始まった建築物省エネ法等改正法案は、25年度までに全ての新築住宅・非住宅への省エネ基準の適合義務化を盛り込む注目法案。トップランナー制度(大手事業者による段階的な性能向上)の拡充を行うほか、販売・賃貸時の省エネ性能表示も推進する。
 国交委では、当初質疑後に採決まで行う予定となっていたが、質疑が終えられず、委員会は理事懇を開いて散会を決定。法案は次回5月24日の国交委で継続して審議する方針。

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