(提供 日刊不動産経済通信)
スウェーデンハウスと野原ホールディングス、homieは、スウェーデンハウスが一昨年実装したモデル棟のVR内覧サービスを強化する。「メタバース」(仮想の3次元空間やサービス内でユーザーが自身の分身となるアバターを操作し、やりとりするサービス)と、従来型の運営手法による住宅展示場のハイブリッド化を進める。
ホームページに実装したモデル棟のVRウォークスルーサービスは、内覧希望者が好みの実棟モデルハウスを選択し、3Dのオリジナルキャラクターらの案内でVR見学する手法だ。5月から新たに実装するのは会話のやりとりができる音声案内と、3D上でAIが回答できない質問内容などをコンシェルジュにつなぐシステム。コンシェルジュサービスは、見学者がパネルをタップ後90~120秒ほどで電話対応する。質問内容は事前にコンシェルジュに伝わっているため、効率的に話し合える。早期に、全国60棟台の実棟モデルすべてを見学できるようにする方針だ。
3月に500人を対象に行った「住まいの意識調査」によると、「メタバースを使いたいサービス」として全体の15・8%が「住宅やマンションの検討」を挙げた。加えて自動車や住宅などの高額商品を購入する際に「事前に3D仮想空間で確認できることで購入意向が高まる」としたとの回答は過半数に達する。同社の22年3月期の販売状況は、前期比から25%増した。ホームページ閲覧者の滞在時間は、VR搭載前比で約2倍となった。村井秀壽社長は「メタバースはサテライトモデルハウスとも言える。その進化はZ世代、その後のα世代に訴求する上でも必要だ」と話した。