不動産経済研究所が発表した2021年度の首都圏マンション市場動向によると、発売戸数は3万2872戸で前期比13.2%増となった。2018年度以来の3万戸台となり、コロナ禍前の水準に大きく回復した。初月契約率は7割を超え、販売在庫数も7期ぶりの低水準と好調が市況だった。東京23区は戸当たり価格が過去最高値の8449万円となった。ただし㎡単価は依然バブル期を下回っている(91年度151.0万円)。
発売戸数
発売戸数は2期連続の増加で3万6641戸だった18年度以来の3万戸突破。
・発売3万2872戸、前期比(2万9032戸)比13.2%増。(過去最多は00年度の9万5479戸)。
・エリア別の内訳は東京23区1万3169戸(シェア40.1%)、東京都下3091戸(同9.4%)、神奈川県8016戸(同24.4%)、埼玉県4533戸(同13.8%)、千葉県4063戸(同12.4%)。
契約率
初月契約率は72.9%と6期ぶりに70%を突破。全エリアが70%台に乗せた。
・初月契約率は72.9%、前期度(67.7%)比5.2ポイントアップ。2015年度以来6年ぶりの70%台となった。
・エリア別は東京23区72.0%(前年比3.4Pアップ)、東京都下73.7%(同24.5Pアップ)、神奈川県72.1%(同2.2Pアップ)、埼玉県70.2%(同7.1Pアップ)、千葉県79.8%(同1.7Pアップ)。
平均価格・㎡単価
・戸当り平均価格は6360万円、1㎡当り単価は95.3万円。
・前期比では平均価格は366万円(6.1%)のアップ、㎡単価は4.7万円(5.2%)のアップ。
・平均価格は2期ぶりのアップ、㎡単価は10期連続のアップ。平均価格、㎡単価ともに1990年度(6214万円、94.9万円)を上回って最高値を更新。
・エリア別では東京23区8449万円・130.8万円(11.7%アップ・7.1%アップ)、東京都下5137万円・74.9万円(同5.1%ダウン・6.4%ダウン)、神奈川県5209万円・77.9万円(同5.5%ダウン・4.8%ダウン)、埼玉県4929万円・72.4万円(同7.8%アップ・8.7%アップ)、千葉県4383万円・62.2万円(同0.5%ダウン・1.5%アップ)。
販売在庫数
・5881戸、’21年3月末(7,357戸)比1476戸の減少。