今期(2021年3月期)第3四半期の各金融機関の業務粗利益データによると(開示全89行)、三菱UFJ銀行が1兆1637.16億円(前年同期比3.24%減)で引続きトップを守った。以下、三井住友銀行の1兆1311.52億円(5.19%増)、ゆうちょ銀の1兆513.12億円(0.95%増)が続く。4位のみずほ銀行は1兆247億円(3.01%増)、5位の三井住友信託銀行は3613.15億円(7.86%増)だった。開示全89行の業務粗利総額は8兆5133.43億円(4.15%増)だった。上位10機関のうち減益は2機関、全体で見ても16機関に止まっている。
上位10行の粗利益の内訳を見ると、主力の資金利益はゆうちょ銀が9120.87億円(29.69%増)で最大。以下は三井住友銀行の7429.61億円(15.43%増)、三菱UFJ銀行の7187.67億円(18.75%増)、みずほ銀行の6294億円(8.82%増)、三井住友信託銀行の1921.08億円(30.05%増)など。
粗利益に占める資金利益シェアは、全体3位のゆうちょ銀行の86.76%がトップ。これに10位・静岡銀行(84.11%)、9位・千葉銀行(81.67%)が続く。他に70%台が1行、60%台が4行、50%台が1行、20%台が1行。役務取引利益(証券投資手数料、個人向け投信・年金保険販売手数料など)の計上額トップは三菱UFJ銀行の2989.74億円(11.73%増)。また、粗利益に占める役務利益シェアのトップは4位・みずほ銀行の27.00%。債券などの売買損益を示す「その他業務利益」の計上額は三菱UFJ銀行が1108.87億円(54.14%減)でトップ。
11位以下で粗利益を大きく伸ばした金融機関は、16位・京都銀行(745.19億円、81.94億円増)、28位・きらぼし銀行(578.74億円、56.35億円増)、52位・愛知銀行(291.06億円、40.61億円増)、56位・ソニー銀行(252.57億円、47.15億円増)など。
もっとも減益幅が大きかったのは、31位の信金中央金庫(505億円、45億円減)、次いで44位の鹿児島銀行(381.13億円、22.73億円減)、70位のもみじ銀行(193.15億円、20.34億円減)だった。
2022/3/15 不動産経済ファンドレビュー