不動産経済研究所・大阪事務所が発表した21年9月の近畿圏新築分譲マンション市場動向によると、近畿圏(2府4県)の9月のマンション供給戸数は前年同月比1.5%減の1210戸となり、2カ月連続で前年実績を下回った。契約率は59.4%と低いものの「契約率の低迷は一部の継続物件によるもの。初回売り出し物件に限れば契約率は82.5%と高い」(大阪事務所)としている。
供給戸数をエリア別にみると、大阪市部が4.3%増の437戸、大阪府下が18.1%増の359戸、神戸市部が1047.1%増の195戸、兵庫県下が40.5%減の110戸、京都市部が58.5%増の65戸、京都府下が1戸、奈良県が5戸、滋賀県が38戸、和歌山県での発売はなかった。
初月契約率は前年同月比9.8㌽ダウンの59.4%と、2カ月連続で好調ラインの70%を下回った。地域別でみると、兵庫県下、京都府下および奈良県以外のエリアで契約率が70%を割っている。最もシェアが大きい大阪市部が59.3%と低迷している。
平均価格は1.4%上昇の4757万円。㎡単価は11.9%上昇の76.3万円。平均価格、単価ともに2カ月連続のアップ。
即日完売物件は「ジオ茨木中穂積」(2期1・2次2戸 5975万円、㎡単価82.6万円、平均1倍、最高1倍)、「シエリア京都鴨川二条ザ・テラス」(1期1~6次15戸 8917万円、㎡単価124.3万円、平均1倍、最高1倍)など3物件18戸。
9月末時点の販売在庫は3551戸で、前月末比6戸の増加。10月の発売戸数は1600戸程度となる見通し。