三井不動産レジデンシャルが参画する東京・新宿の「西新宿五丁目中央南地区第一種市街地再開発事業」が東京都から権利変換計画の認可をこのほど受けた。地上40階地下1階建ての再開発施設を整備し、住宅は470戸を予定している。21年度の本体着工、24年度の竣工を目指す。
計画地は、JR新宿駅の北西約1・2kmの場所に位置し、区域の面積は約0・8ha。十二社通りに面した一画で、新宿中央公園にも近い。地区内には老朽化した木造住宅が密集しているほか、街路も狭く、都から不燃化推進特定整備地区にも指定されていた。
再開発では住宅棟のほか、商業・業務施設、保育所が入る地上4階建ての施設棟を整備する。建物の延床面積は5万3742㎡。住宅棟は中間免震構造を採用する。オープンスペースとして広場や歩道状空地を設けるほか、建物内に災害時の一時滞在スペースを確保し、防災備蓄も行うことで地域の防災性向上に寄与する。
元々は1992年に発足した「けやき橋地区街づくり有志会」が発端になり、当初は「西新宿五丁目中央北地区」とともに2ブロックで事業化が検討されていたが、中央南地区の区域の変更などを経て13年に準備組合が再結成され、17年12月に都市計画決定を受けていた。19年に再開発組合が設立され、6月16日付で都から権利変換計画の認可を取得した。事業推進コンサルタントはINA新建築研究所、特定業務代行者は熊谷組が担当。三井不動産レジデンシャルは参加組合員として権利者とともに事業を推進してきた。(日刊不動産経済通信)