不動産経済研究所が発表した、2021年5月の首都圏マンション市場動向によると、5月の分譲マンションの発売戸数は前年同月比で556.0%増の2573戸と6カ月連続の増加となった。 20年の5月が第1回目の緊急事態宣言に伴う販売戸数減で393戸に止まっていたため、前年同月比で見ると急増した。
ただし、2年前の19年5月との比較でも16.9%の増加となり、市場は好調を維持している。なおこれまでの5月の実績を遡ると、19年5月が2206 戸、18年5月が2462 戸、17年5 月が2603 戸となっており、 4年ぶりの水準に戻している。昨今は価格の高値感から販売苦戦が指摘されるが、「この半年間の動向を見る限り、市場の持ち直しの動きは5月も続いている」(不動産経済研究所)とみる。
5月は100戸超などの大型の案件や新規発売物件はなく、東京・中央のタワーマンションや、埼玉県内の大型マンションの継続物件などが計上された。