ハウスメーカーの5月の戸建て注文住宅の受注状況は、4月に続いて金額ベースで前年同月を大きく上回った。積水ハウス44%増、大和ハウス工業34%増、積水化学工業住宅カンパニー(棟数ベース)29%増、住友林業89%増、旭化成ホームズ85%増、パナソニックホームズ137%増、ヒノキヤグループ95%増と軒並み大幅に増加した。
21年度の累計比でも全社が伸びた。比較対象の前年5月はコロナ禍と緊急事態宣言の影響を最も強く受け厳しい業績だったため、相対的に上昇した側面もあるが、パナソニックホームズは「全体としては、19年度並に回復してきた状態」とする。5月の展示場来場者が前年同月比2倍ほどになった点と、賃貸併用などを含む3階建て以上の階層の戸建て住宅の受注も伸びてきたことを踏まえ、当面の間、良い市場環境が期待できると見込む。住友林業は「5月の受注は19年度比でもプラス。展示場来場者数、申し込み件数も前年同月を大きく上回った」とする。主に戸建ての建て替え需要が牽引し、棟単価もZEH比率の向上に伴い伸びている。
4月に過去10年で単月3番目の業績となった旭化成ホームズは、4、5月の累計が前年同期比195%増になったが、「展示場来場者は19年度比ではマイナスが続いていることなどから、楽観視できる市場環境になったとまでは言えない」と慎重な見方を続ける。購入検討者の中でニューノーマルな暮らしへの期待感は着実に高まっているので、求められるものを速やかに捉えて提案していくことが鍵とみている。(日刊不動産経済通信)
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