今期(2021年3月期)第3四半期の各金融機関の業務粗利益データによると(開示全87行)、三菱UFJ銀行が1兆2026.56億円(前年同期比0.31%増)で引続きトップを守った。以下、三井住友銀行の1兆753.73億円(0.79%増)、ゆうちょ銀の1兆414.56億円(2.49%増)が続く。4位のみずほ銀行は9948億円(4.59%増)、5位の三井住友信託銀行は3449.80億円(2.44%減)だった。開示全87行の業務粗利総額は8兆1742.10億円(0.03%減)とほぼ横ばいだった。上位10機関のうち増益は6機関だったが、全体では、前年同期比で増益したのは56機関から35機関に減少している。
 上位10行の粗利益の内訳を見ると、主力の資金利益はゆうちょ銀が7032.91億円(6.56%減)で最大。以下は三井住友銀行の6436.67億円(1.31%減)、三菱UFJ銀行の6052.83億円(1.57%減)、みずほ銀行の5601億円(16.91%増)、りそな銀行の1605.14億円(4.85%減)など。
 粗利益に占める資金利益シェアは、全体9位の千葉銀行の80.36%がトップ。これに10位・静岡銀行(79.77%)、8位・横浜銀行(77.47%)が続く。他に60%台が2行、50%台が3行、40%台が1行、30%台が1行。役務取引利益(証券投資手数料、個人向け投信・年金保険販売手数料など)の計上額トップは三菱UFJ銀行の2675.88億円(8.68%減)。また、粗利益に占める役務利益シェアのトップは4位・みずほ銀行の29.31%。債券などの売買損益を示す「その他業務利益」の計上額は三菱UFJ銀行が2418.10億円(0.72%減)でトップ。
 11位以下で粗利益を大きく伸ばした金融機関は、17位・広島銀行(678.28億円、52.48億円増)、11位・福岡銀行(1019.18億円、38.45億円増)、21位・伊予銀行(648.26億円、34.14億円増)、15位・西日本シティ銀行(746.75億円、32.49億円増)、43位・池田泉州銀行(375.45億円、20.74億円増)など。
 もっとも減益幅が大きかったのは、18位の新生銀行(670.27億円、166.84億円減)、次いで28位の信金中央金庫(550億円、98.00億円減)、52位の東京スター銀行(248.78億円、84.44億円減)だった。

2021/3/15 不動産経済ファンドレビュー

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