「渋谷二丁目17地区再開発」、オフィスは約半数が内定 東急

 東京・渋谷区の再開発事業「渋谷二丁目17地区第一種市街地再開発事業」が1日、着工した。24年度上期の開業を予定。上層階のオフィスは希少な立地で引き合いが強く、既に約半数のフロアが内定済み。低層部は店舗等と2カ所の広場に加え、渋谷駅直結の「渋谷ヒカリエ」から青山エリアへつなぐ歩行者ネットワークを整備し、回遊性を向上してにぎわいを創出する。参加組合員は、約45%の持分で筆頭の塩野義製薬に加え、南塚産業、NANZUKA、東宝、太陽生命保険、東急の6社。事業協力者は東急。総事業費は約300億円。

 同ビルは渋谷ヒカリエに隣接し、地上23階地下4階建て、高さ約120m、延床面積約4万4500㎡。5~23階は、基準階面積400坪で無柱空間のハイグレードなオフィスを設ける。23階にはオフィスワーカー向けに開放的な空間を提供する。テナントは、クリエイティブな業種から大手メーカーまで多様な業種から引き合いがあり、順調に約半数のフロアが内定済み。1~4階には店舗等のほか、ヒカリエ側と青山側の2カ所にウッドデッキや植栽を配置した公開の広場を備え、渋谷駅東口側で回遊性を向上する歩行者ネットワークを整備する。従前はシオノギ渋谷ビル、渋谷アイビスビル、渋谷東宝ビル、太陽生命渋谷ビルだった4棟を、一括して建て替える。外皮性能の向上と照明照度の制御など省エネ性能を高めて、都内の超高層複合用途ビルで初めてZEB認証を取得した。

 東急にとっては、渋谷エリアで初めて種地がなく参画する再開発事業。駅周辺から「広域渋谷圏」に展開エリアを広げ、今後は種地がない開発事業も含めて、まちづくりに参画していく方針。(日刊不動産経済通信)

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