心理的瑕疵ガイドライン、今夏に策定へ―赤羽大臣が言及、業者の告知範囲論点に
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 国土交通省は、不動産の心理的瑕疵(いわゆる事故物件)の取り扱いルールをまとめるガイドラインについて、夏をメドにとりまとめる方針を明らかにした。国会で赤羽一嘉・国土交通大臣が言及した。人の死に関わるセンシティブな内容が含まれることから議論は長期化していたが、一定のゴールが示された形だ。  

 このほど行われた衆議院国土交通委員会で、城井崇議員(立憲民主党)から、同省の「不動産取引における心理的瑕疵に関する検討会」の検討状況を問われ、赤羽大臣は「この夏を目指して報告をまとめる」と説明した。同検討会は20年2月から議論をスタート。3月23日には第5回目が開催されたところだが、プライバシーや扱いの難しい機微情報に配慮し、内容は一切非公開で進められてきた。  

 赤羽大臣の答弁によると、ガイドライン策定の議論での主な論点は3つ。ひとつは、不動産で発生した殺人・自殺等について、宅地建物取引業者がどこまで告知すべきかという点。もうひとつは、告知するに当たりどこまで宅建業者は調査すべきかという点。そして、告知のための調査でプライバシーの配慮をどう考えるかという点だ。  

 宅建業者には、取引相手の判断に重要な影響を及ぼす事項は告知する義務があるが、不動産の心理的瑕疵については一律に取り扱いのルールを定めるものがない。説明しなければならない心理的瑕疵に当たるかどうかは個別に裁判例から判断するしかなく、取り扱い方の明確化を求める声が高まっていた。2年度をまたぎ、慎重に進められてきた議論は夏に向けて大きな山場を迎える。(日刊不動産経済通信)

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