コロナ禍でリブランの防音マンション「ミュージション」シリーズが勢いを増している。テレワークや巣ごもりなどの生活様式が広がり、隣室や周辺の騒音に煩わされず仕事や趣味に没頭したい向きが増加。LINEアプリなどで物件の空き待ちを受け付ける「ウェイティングリスト」の登録者数が1月末時点で841件に膨らみ、入居者を募ると間を置かずに入居申し込みが入るといった状況が続いている。
コロナ禍でミュージション・シリーズの人気に拍車がかかった。物件の空き待ちは従来、多い時で200件程度だったが、昨春の緊急事態宣言を契機に反響が急増した。800件超の空き待ち件数を勘案すると「今後2~3年は満室が続きそうだ」(渡邊裕介常務)という。年間稼働率は99%を維持している。
同シリーズの供給は年に2~3棟のペース。今秋までに品川区中延に11階建て、千葉市中央区に10階建ての防音マンションがそれぞれ完成する。一昨年末には初の木造テラスハウスとなる「ミュージションテラス柳瀬川」を東武東上線・柳瀬川駅付近に竣工させ、次の木造物件も検討している。
自社での仕入れと物件開発に加え、土地所有者らに相続対策などを目的とする賃貸住宅経営の提案も強化している。中延と千葉市に建設中のマンションは自社開発だが、東武東上線・和光市駅前に賃貸経営を提案した案件が今後着工する。賃貸住宅を有望視する法人やファンドなどが多く、建設会社らとの共同事業も検討。首都圏1都3県で展開してきたミュージションを大阪や名古屋、福岡などの地方大都市圏に展開する準備も進めている。(日刊不動産経済通信)