不動産経済ファンドレビュー、フォーカスから~分散投資は株・債券・不動産という未来ー個人投資家を掘り起こす小口化市場
不動産経済ファンドレビュー

 不動産小口化商品が市場で存在感を増している。主に個人投資家が対象なため、従来は不動産投資市場に及ぼす影響は小さいとされていた。だが取得・売却の両サイドで小口化プレーヤーは重要な担い手となっている。競合が激しい取得市場で強さを認識される背景には、個人投資家が、機関投資家と比較して低い利回りを許容する傾向にあることや、銀行から借入を起こさない商品タイプの仕組みがある。一方、小口化を担う資産運用会社は、主に個人にわかりやすい都心の物件を抱えており、商品化しなかった物件を市場に出す売手にもなっているのだ。
 だが、市場の拡大はモラルの低い事業者の参入にもつながる。2024年6月、投資商品「みんなで大家さん」の運営元に行政処分が出され、業界が揺れた。建設計画の大幅な変更による影響を説明せず、造成工事完了前の形状を記載するなど、かなり粗雑な商品設計が見える。処分対象シリーズは1500億円超を集めたもよう。悪質な市場参加者は処分されるべきではあるが、個人投資家に対する情弱ビジネスとなり得る危うさも浮かび上がった事例だった。
 足元では、これによって個人投資家の意欲が減退している兆しはない。むしろますます高まる需要に対し、各社は価格が高止まりする市場で商品組成に工夫を凝らしている。
【続きは「不動産経済ファンドレビュー688号」で】

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