GDP回復、物流や投資部門が市場牽引―CBRE、21~22年の不動産市況を展望
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

 CBREはオフィスや物流など4分野について来年にかけての不動産市況予測を公表した。コロナ禍で収縮した実質GDPが今年はプラス2・6%と回復に向かい、物流市場や投資部門などが取引増加を牽引すると分析。一方、地域や用途にもよるがオフィスとリテールの需要は全体に振るわず、特にリテールの賃料はさらに落ち込むと予想する。投資市場では昨年後半からオフィスや店舗などの売却を考える事業会社が増えており、それらの成約が相次ぐ可能性がある。
 企業の業績悪化と働き方の変化で不動産戦略を見直す動きが目立つ。このため今年半ば頃からオフィスの移転・拡張が活発になると予想する。東京では今年以降に竣工するビルの事前誘致の動きが鈍い。ただ今年と来年の新規供給は10万~12万坪に抑えられるせいで需給バランスは崩れない見通しだ。経済回復は早くても22年後半と予想。Aグレード(級)ビルの空室率は22年まで2%前後が続き、19万坪の大量供給が予定される23年第4四半期に3・5%まで上がる。大阪や名古屋でも来年以降に需要を超える大型供給がある。
 コロナ禍は物流には追い風だ。首都圏では昨年竣工した20棟のうち9棟が1棟借りで満床になった。新規供給は昨年の44万坪に対し今年は63万坪、22年は89万坪と過去最多になるが、来年竣工する施設の6割超が既に内定済み。投資市場では海外の機関投資家らの積極投資が続く。日本のデータセンターや、ホテルへの逆張り需要も強まる。アジア太平洋の不動産を対象とするクローズドエンドファンドが中期に計画するエクイティ総額は約570億ドル(6兆円)で、その多くが日本市場に向かう公算が大きいという。(日刊不動産経済通信)

おすすめの記事