地所、ロンドンシティで51階建ビル竣工―投資額1140億円、自社で最大規模

(提供:日刊不動産経済通信)三菱地所が英国ロンドンのシティに建設していた51階建ての再開発オフィスビル「8Bishopsgate」が6月に竣工し、今月13日に竣工式が行われた。三菱地所が英国で手掛ける7件目のオフィス事業で、投資額は約1140億円と同社グループで最大規模。オフィス床は6割が成約ないし内定済みという。地所は1986年に英国子会社を作り欧州市場に参入した。欧州では中長期的に約20億ポンド(日本円換算約3600億円)を投資する計画だという。

 シティ中心部に保有していた二つのビルを解体し、跡地を一体的に再開発した。目抜き通りが交わる交差点に位置する。開発には英国子会社の三菱地所ロンドン社を通じて参画し、19年3月に着工していた。

 ビルの賃貸可能面積は5万1500㎡と開発前の約2・8倍に拡大した。多様な働き方に対応し、完成したビルも全体面積の1割以上を屋外テラスやビジネスラウンジ、多目的ホールなどの共用部に充てた。施設規模は地上51階地下3階塔屋1階建て。建物の高さは約204m、延床面積は約8万5000㎡。最上階には展望ギャラリーもある。英国の建築物環境性能評価BREEAMの最高評価などを取る予定だ。

 三菱地所ロンドン社は欧州事業の拠点として設立され、約40年弱の間に欧州圏で19棟のビルを取得ないし開発してきた。21年には北欧にも進出し、スウェーデン・ストックホルムのオフィスビルを約135億円かけて改修する事業に参画した。ストックホルムの事業は欧州での投資マネジメント事業を展開する三菱地所グループのEuropa Capital社(EC社)との協業案件。三菱地所ロンドン社はEC社の投資実績も生かして欧州事業を加速している。

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