(提供:日刊不動産経済通信)モリモトは、東京都心の立地で1棟売りを主軸に展開するハイグレード賃貸マンションブランド「IPSE(イプセ)」の販売が好調だ。今年度に竣工と引き渡しを予定した7棟はすでに売却済み。来年度に引き渡し予定の13棟のうち12棟ですでに成約済みか成約のメドが立っている。富裕層に加え、法人リピーターからの引き合いが増えたのが一因。
複数の物件を1棟買いした法人顧客の事例では、2年ほど前に東京・渋谷区神山町の物件を成約して以降、短期間に港区東麻布、渋谷区神宮前の物件など3棟を次々と買い増した企業の例がある。立地と資産価値、建物内外のデザイン性を総合的に評価し、社宅として利用する方向で購入した。リーシングで収益をあげるために購入した別の企業は、初めて取得した東京・中央区月島の物件が早期に全戸入居済みとなり、継続的に高い収益性を発揮している実績をみて2棟目の購入に至った。
モリモトによると、デザイン志向が合致した時のリピート率が特に高いという。加えて一部の重要顧客には仲介会社を介さず優先的に相対で商談に入ることで仲介手数料を省くサービスを行っていることも要因として挙げる。
イプセは昨年9月時点で累計約110件の開発実績があり、立地とデザインにこだわった内容でブランド力を確立してきた。富裕層を中心に、人脈も培われた。今年度の下期は成約ベースで10棟の目標を立てたが、まだ発売していない1棟を除くすべての物件で成約したか見込みが立った。今後は用地取得と開発を加速し安定供給を目指したい考えだが、想定を超える売れ行きを前に供給の方が追いつかなくなりつつある。
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