(提供:日刊不動産経済通信)コスモスイニシアの子会社であるコスモスホテルマネジメントが運営する都市滞在型アパートメントホテル「ミマル」は、外国人客からの予約が増え稼働率も上昇している。23年1月の宿泊客のうち日本人比率は11%で、コロナ禍前の20年3月期の10%と変わらなくなった。稼働率も22年12月が76%、23年1月が70%弱となり、コロナ禍前の平均稼働率75%近くまで回復してきている。
大和ハウス工業が7日に開いた業界動向の勉強会で、グループのコスモスイニシアの髙智亮大朗社長とコスモスホテルマネジメントの藤岡英樹社長が市況や戦略について語った。1月の宿泊者を国別にみると、日本11%(20年3月期は10%)、台湾29%(21%)、中国3%(10%)、香港13%(8%)、韓国9%(3%)、米国4%(北南米で11%)、欧州1%(11%)、豪州15%(豪州・オセアニアで10%)など。日本政府観光局(JNTO)が集計する訪日外客数を換算すると、約50人に1人がミマルに宿泊していることになる。藤岡社長は市場としてのインバウンド完全回復について「24年末頃」とみるが、回復の早いミマルの稼働率は「来年度上期にはコロナ前水準に戻るのではないか」と予想する。7月の予約はすでに6割以上入っており、「想定以上」(藤岡氏)としている。
ミマルシリーズはインバウンド向けの多人数宿泊施設として18年2月に1号目を開業し、6月に京都四条で開業する物件も含め合計28棟・1470室まで拡大。今後は3000室へ向けて取り組む。髙智社長は「開発着手から客室数1500室まで約6年かかったので、2倍にするには同等程度の年数がかかるのではないか」と見通した。これまで通り、東京・大阪・京都での展開を中心に据える。
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