東急不、渋谷桜丘口開発に「ブランズ」―オフィス6割成約、来夏に満室稼働狙う

(提供:日刊不動産経済通信)東京・渋谷駅周辺で進む「100年に一度の再開発」のうち、東急不動産が参画する「渋谷駅桜丘口地区市街地再開発事業」が11月30日に竣工する。オフィスや住宅、商業、学校、ハイアットのサービスアパートメント(SA)などで構成する複合ビルを建て、来年7月にかけて段階的に開業する。30階建てビルの上層階に同社の新築分譲マンション「ブランズ桜丘」(総戸数155戸)を配置。オフィスのリーシングの進ちょく率は約6割で、来夏までに満室稼働を目指す。
 構想から25年を経て大型開発が形になる。9日に岡田正志社長ら幹部が会見し、施設概要を説明した。施設名は「シブヤ・サクラ・ステージ」。開発地を3つの街区に分け、39階建てと30階建てのビルなどを設ける。周辺地区を縦横に結ぶ通路や歩行者デッキも作り、渋谷の玄関口としての回遊性を高める。総事業費は約2000億円。会見で岡田社長は「複数の面的開発と連動させ、雑多で多様な渋谷の街の魅力を高める。世界の人々を惹きつける街を目指す」と力を込めた。
 オフィスに入る企業は国内の企業が多く、ITやゲームなどのコンテンツ系の業種が8割を占める。米IT大手の業績悪化やオフィス床の大量供給など懸念材料もあるが、岡田社長は「渋谷の空室率は3%台と低く当社が保有するオフィスも満室に近い。心配はしていない」と話す。一方、「ブランズ桜丘」は専有面積50㎡台~200㎡で販売価格や発売時期などは未定。地権者住戸を除くと同社の持ち分は50戸弱。販売活動は今後行うが「渋谷駅中心地区で唯一の住宅」(同社)とあって人気が出そうだ。SAは客室数126室で外国人ビジネスマンらの中長期滞在を見込んでいる。

コメントをどうぞ
最新情報はTwitterにて!

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめ記事