(提供:日刊不動産経済通信)ムゲンエステートは買取再販事業の業容拡大に向け、昨年9月以降、首都圏の営業所を6店舗開設した。販売用在庫の積み増しと販売件数の増加、出店エリアの深耕を実現し、業績にも反映された。9日には東京・城南エリアの展開強化のため蒲田営業所(東京・大田区)を開設した。
昨年秋以降に出店した営業所は、東京都では北千住以北をカバーする北千住営業所、赤羽以北の赤羽営業所、池袋以西の池袋営業所、荻窪以西の荻窪営業所。千葉県は船橋・千葉エリアを担当する船橋営業所を開設。営業所を増やしエリアを細分化して深掘りすることで、地域に根ざした営業活動や情報収集の強化が進んだ。22年12月期第3四半期の居住用不動産の販売件数は前期比57件増の195件。売上高は32・3%増の76億1800万円で営業所増設の成果も反映されている。販売件数は出店した全エリアで2倍に増やす目標。販売用在庫の積み増し(金額ベース)も第3四半期時点で前期比約1・5倍増の150億円に拡大した。
営業所の増加に伴い、営業戦力は30人以上増やしたほか、来年の新卒採用も強化する方向。同社は買取再販市場をバブル期以来の好景気とみており、来年度に金利が上がっても好調が続くとみる。主力の販売価格帯は2000万~3000万円台のファミリー向け。一部では1億円以上の戸建て住宅なども扱う。訪日外国人が戻り始めたことで、中国からの引き合いも増えている。一方で同業他社や地場の不動産事業者との物件取得競争も激しくなっている。仕入れ・企画・工事・販売までワンストップで担う体制で、同業他社と早期の買取に応じる資金力で地場の不動産会社との差別化を進め、業容拡大を続ける方向だ。