(提供:日刊不動産経済通信)不動産総合戦略協会(RESA=リーサ)は12日、東京・千代田区の主婦会館で「RESA新理事長就任記念フォーラム」を開催した。11月1日付で理事長に就任した大木祐悟氏(旭化成不動産レジデンスマンション建替え研究所副所長)が方針を語るとともに、定期借地権の書籍出版を記念した討論会も行われた。
RESAは住宅や不動産に関わる情報発信や不動産コンサルタントの人材育成などを目的に18年3月に設立。大木氏は、RESAの目標は①「負動産」を減らし「富動産」を増やす②不動産コンサルティングファームとなる③不動産にかかる総合的なシンクタンクになる④不動産にかかる政策提言を経常的に行う─の4つあると掲げ、「行動制限も緩和され、不動産をとりまく環境も大きく変わるなかで、今後は活動領域を広げていく。様々な課題をチャンスと考え、世の中の動きを起こす起爆剤となれれば」と意気込みを語った。
当日は大木氏による著作「定期借地権の教科書」(プラチナ出版、1600円+税)の出版記念も兼ねて、大木氏とマンションの法律に詳しい戎正晴・弁護士とのトークセッションも開催された。定期借地権は制度創設から今年で30年。定期借地権推進協議会の運営委員長も務める大木氏は、20年後に最初期の定期借地住宅の期限満了時期が到来することに触れ、明け渡しに協力しない人への対応について問題提起した。
戎氏は「住宅の所有者責任を、高齢になっても、何があっても果たし続けるというのは難しい。ある程度まで責任を果たしたら、最後は住まいとして利用権のもとで暮らすということになればよい。定期借地権は所有から利用の実現には有効なツール。まず20年後に問題が起きないようにし、課題整理を」と話した。
この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします
Twitterでフォローしよう
Follow 不動産経済研究所/不動産経済オンライン