(提供:日刊不動産経済通信)森ビルがインドネシアのジャカルタ中心部に建設していた地上58階地下4階建ての大規模オフィスビル「JAKARTA MORI TOWER」が竣工した。同社が東南アジアで開発を手掛けた初の案件。オフィスの総貸床面積は約8・87万㎡。貸室の基準階面積は約2300㎡と「ジャカルタで最大規模」だという。17年7月に着工し、5年余りかけて完成させた。
MRT駅に近い目抜き通りのスディルマン通りに高さ約266m、延床面積約19万㎡のオフィスタワーを建てた。14~54階がオフィスで、13、14階にレストラン、13階に野外テラスを配置した。1306台の駐車場もある。貸室は天井高3m、コアから窓面までの奥行き18・5mなどと開放的な無柱空間を実現。今後、同国で初の「WELL Core Gold」認証を取る予定。総事業費は着工した時点で約500億円と試算していた。
設計・施工を清水建設と地元企業のJVが担当。建築デザインを米国のコーン・ペダーセン・フォックス・アソシエイツ(KPF)に委託し、街の風景になじむ曲線的な外観を実現した。KPFは東京の「六本木ヒルズ森タワー」や上海の「上海環球金融中心」などの受託実績もある。
災害時のBCP(事業継続計画)対応も強化。地震に備えジャカルタでは珍しいRC造のコアウォールとSRCコンクリート外周柱による耐震構造を採用。停電リスクを下げるため異なる電力網から回線を引き込む受電方式を採用した。水害対策としてオフィスロビーを敷地から1・3mかさ上げし防潮堤も作った。電気室、発電機室、熱源機械室を地上階に設置した。
この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします
Twitterでフォローしよう
Follow 不動産経済研究所/不動産経済オンライン