不動産売買をサポートするポータルサイト「Viila(ヴィーラ)」は、これまで軽井沢エリアの別荘・戸建物件の掲載に注力し、「同エリアナンバーワンのサイト」を売り物として、今後は、熱海や房総など、他のリゾートエリアの物件掲載に乗り出す。コロナ禍のリモートワーク普及・定着を背景に、二地域居住や地方への移住ニーズに応え、不動産会社の売買を支援する。
サイト立ち上げから約1年、軽井沢エリアの掲載物件数は、既に450件を突破しており、大手ポータルサイト別荘・リゾート専用ページの掲載数を超えた。同サイトを運営するViila Technologies(ヴィーラ・テクノロジー、東京・港区)は、タイ出身のIT技術者であるアピシット・トゥンパックディー氏が創業、不動産実務者とソフトウェア技術者を擁する。
「わたしたちは日本の不動産業界に変化を起こそうとする集団」とし、「消費者第一主義」「デジタルファースト」を標榜している。ユーザー維持率は94%、月間ユーザー数1万、月間ページビュー(PV)10万以上。シームレスに物件の売主から買主をつなぐ「カスタマー・エクスペリエンス(顧客体験)」を掲げ、基本的に物件所在地を明示するマップ表示や、わかりやすく見やすいハザードマップが最大の特徴。
問い合わせ・資料請求からVR内覧、現地内覧予約、購入申込み(買付証明)まで、オンライン上で可能。遠隔取引やスピーディーな取引をサポートする。近く、売却希望者向けに、サイトを通じ、複数の不動産会社が価格査定を行う「査定サイト」もスタートさせる。多国籍のスタッフを揃え、英語などの対応も可能。海外や国内の外国人からの問い合わせや購入相談にも応じる。
他のリゾート地域への展開は、現在、熱海エリアと房総エリア(鴨川市、館山市、いすみ市など)を準備中。首都圏から2時間程度の距離にある近郊のハイエンド物件を中心に拡大し、沖縄や北海道への展開も視野に入れる。営業、マーケティング、不動産実務を担う同社営業部長の山本利彦氏は、「ユーザーファーストを強く意識し、コンテンツマーケティングを強化するなど、訪問者をさらに増やしていく」と意気込んでいる。
Viila Technologies営業部長の山本利彦さん