海外展開やM&Aで売上2000億円へ―シノケンG、10年間の長期ビジョン公表

 シノケングループは向こう10年の収益目標や事業戦略などを示す中長期ビジョンを策定した。海外事業とデジタル活用、M&Aを成長戦略の3本柱に据え、国内外で業容を拡大する方針を明示。海外事業などを除く売上高を現行の約725億円から25年12月期に1500億円、10年後の最終年に2000億円へと段階的に増やす目標を打ち出した。
 グループでの内製化とグローバル化を両立させるとともにストックビジネスを拡大する。日本とインドネシアで手掛けるアパート・マンション開発や賃貸管理・仲介のほか、建設やエネルギー、介護サービスなどの事業を成長させる。新規事業や海外展開を軌道に乗せる有効な手法としてM&Aを積極的に検討。国内の不動産事業では子会社のシノケンアセットマネジメント(SAM)が組成した100億円規模の私募リートに自社開発の賃貸アパート・マンションなどを順次組み入れる。来年末までに資産規模を300億円に拡大し、東京証券取引所への上場を目指す。
 海外ではインドネシアで始めたアパート開発と不動産ファンド・リートビジネスの足場を固め、物件の施工から販売・運営、金融までを自前で完結できる体制を作る。中国やシンガポールでの不動産売買・賃貸仲介も続ける。これらの事業と並行し、例えば成長著しいインドやアフリカなど途上国への進出を模索する。
 エネルギー事業ではLPガスや電力の小売り業を成長させ、賃貸管理部門との相乗効果を狙う。ライフケア事業では介護施設や高齢者向け住宅などの保有・運営を発展させ、IPOも視野に入れながら就労支援や人材ビジネスなどに進出する。

2020/11/20 日刊不動産経済通信

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