（提供日刊不動産経済通信）カチタスは、全国の空き家所有者に実施した「空き家所有者に関する全国動向調査」の２０２２年版の結果を公表した。空き家の取得経緯は「相続」が58・８％と最多だった。次いで「自ら」が35・８％、「贈与」が４・１％。空き家の所在地別にみると、県外の68・１％が相続取得で、県内56・３％より割合が大きかった。
有効回答数は１０００人で、男性が75・９％、女性が24・１％。居住地は関東地方が42・３％、近畿地方が19・５％、中部地方が14・１％、九州地方が６・２％など。空き家の売却先では「不動産仲介会社」が42・７％と最多だった。続く「不動産買取会社」は前年比16・０㌽増の32・２％と大きく拡大。以下「空き家バンク」が２・４㌽増の16・９％、「空き家販売マッチングサイト」が４・６㌽増の13・０％と続いた。空き家の売却先に求めることは「信用・信頼できる」（60・３％）、「高く買ってくれる」（40・１％）、「家具や家電などの残置物も処理してくれる」（26・８％）、「早く買ってくれる」（20・７％）、「離れた場所にある物件でも対応してくれる」（15・０％）など。
24年４月に施行される相続登記の義務化の認知度は、前年より８・０㌽増え、31・２％となった。施行時の対策検討状況は、「まだわからない」が38・８％で最多となったが、前年より６・０㌽減り、対策を検討する層が増加傾向となった。「売却する」が前年と同じ25・５％。次いで「家族で対策を考える」が14・９％、「相続登記をして自分で利用する」が11・３％、「相続登記はするが利用しない」が６・４％、「更地にして国庫帰属制度を利用する」が２・０％。
