結婚式場運営のテイクアンドギヴ・ニーズは、「ブティックホテル」事業に本格参入する。23年に渋谷区の代々木公園で「TRUNK HOTEL YOYOGI PARK」を出店する。
コロナ後の観光需要の回復やアジア地域からの訪日旅行者数の増加が予測されるなか、外資系ファンドによる国内ホテル投資が増加傾向にある。一方、宿泊特化型が中心でRev PAR(販売可能客室当たり売上)が低く収益性が高くないホテルが日本には多い。
そのため米国など海外で急伸している「ブティックホテル」市場に参入する。ブティックホテルはチェーン展開ではなく店舗ごとに異なるコンセプトを持ち、高いデザイン性と独自性の高い付加価値を持った高単価ホテルを指す。米国では21ー22年にかけて前年同期比36%市場が拡大。日本ではこうしたホテルが少ないことから、参入余地があると判断した。
ウエディング事業と同じく、ホテル事業でもアセットライトを重視する。外資系ファンドなどから運営を受託するほか、提携により出店数を拡大。24年中に3カ所、27年に14カ所、30年に26カ所でそれぞれ新規出店を見込む。併せてハウスウェディングで培ったクリエイティビティにより高い付加価値を創出、高いRevPARを実現する。
外資系のホテルは、商品や内装などのデザインを外注する事例が多い。T&Gでは内装から商品など全てのクリエイティブディレクションを行う組織として「アトリエ」機能を内製しており、ホテルに高い付加価値を提供することができるとしている。
TRUNK HOTELはグループ会社のTRUNKが2017年に神宮前に1物件開業済み。新築の場合は都心5区および目黒・品川区、既存物件の場合は23区全域および湘南エリアを出店地域としている。
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