(提供 日刊不動産経済通信)

 一五不動産情報サービスは東京と関西の賃貸物流施設市場動向(調査期間21年11月~22年1月)をまとめた。東京圏の1月末時点の空室率は前期(21年8~10月)比0・8㌽増の2・5%と4四半期連続で上昇し、前年同期の数字を2・3㌽上回った。関西圏の空室率も前期比0・4㌽増の1・5%と上昇したが東京より低い。坪当たり賃料は東京が0・9%増の4620円、関西が3・2%増の4160円といずれも微増だが、東京の需給は均衡に向かいつつあるという。
 東京圏では新規供給面積が前期の121万㎡に対し59万㎡と半減したが、需要は109万㎡から39万㎡へとさらに大きく減った。期中に関電不動産開発や大和ハウス工業、野村不動産らが合計12棟を竣工させ、そのうち7棟が満室で稼働。他に日本GLPやオリックス不動産、アスコットらの開発計画も動く。一五不動産は「東京圏の需要は全般的に堅調だが、大量供給の影響でリーシングに時間がかかる物件も散見される」と指摘。今後も空室率は緩やかに上がり、賃料上昇の勢いは徐々に弱まると展望している。
 一方、関西圏では調査期間中に新たに床面積25万㎡が市場に出たのに対し、テナントの需要は21万㎡と需給が概ね釣り合った。期中に竣工した3棟のうち2棟が高い稼働率で始動したと分析している。同社の調査では、関西圏の空室率は昨年4月から1%台の低位が続いている。今年1年の新規供給は50万㎡程度になると予想。関西では事前にテナントが決まっているBTS型の竣工が多いことなどを理由に、「当面は安定した需給環境が続く」と展望している

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