アーバネットコーポレーションはZEH基準を満たす投資用ワンルームマンションの開発と販売に乗り出す。オリックス銀行から優遇金利で融資を受け、販売会社のメイクスとともにZEH仕様の投資用マンションを普及させる。第1弾は東京都練馬区早宮に計画する4階建て36戸の物件。22年4月に着工、23年2月の竣工・引き渡しを目指す。着工前の3月にZEHオリエンテッドの認証を取る予定。実現すれば個人投資家向けの収益物件では初のZEH仕様になるという。
3日に服部信治社長ら3社の幹部が都内で会見し、事業方針を明らかにした。投資用ワンルームは環境性能よりも利回り重視の傾向が強くZEH対応は広がってこなかった。アーバネットは投資用マンションの1棟売りに強みを持つ。自社物件の環境性能を引き上げ、競合の物件に差を付ける。まずは取得しやすいZEHオリエンテッドを取り、段階的に上位基準を狙う。
アーバネットが物件の開発、メイクスが販売を担い、オリックス銀が建築資金や個人投資家向けの物件購入資金を融資する。オリックスは融資の金利を事業者の土地代・建設費0・1%、投資家の物件購入資金0・05%などと優遇する。初弾物件は通常の投資用マンションよりも戸当たり50万円ほどコスト増になるが、金利優遇や3社の共同負担などで吸収できるという。初弾物件では戸当たりの光熱費が月額で960円ほど下がると試算している。
政府は30年までに新たに作られる住宅・建築物をZEH化する方針だ。服部社長は「オリックス銀行以外の金融機関にも(同様の融資を)呼びかけ、ZEHの普及に弾みを付けたい」としている。(日刊不動産経済通信)
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