積水ハウスがこのほどまとめた「男性育休白書2021特別編」によると、就活層の97・8%が男性育休に賛成し、73・8%が制度整備が進んだ企業への就職を希望していることがわかった。企業側では、部長級以上の経営層の52・3%が制度を促進する予定だが、経営者・役員からの取得に賛成しない旨の回答も24・0%を占めるなど、就活層と経営層の意識の差が判明した。
調査は改正育児・介護休業法が22年4月に施行されるのに合わせて行い、経営層400人、就活層400人、一般2000人の計2800人からの回答を分析した。調査時期は6月10~12日。積水ハウスの育休取得対象社員は、19年2月の制度運用開始以降、取得率100%となっている。
就活層は50・0%が、「育休制度や取り組みの有無が就職の動機に影響する」と回答。男女別では、男性就活生の56・5%、女性就活生の43・5%が影響するとした。「男性の育休制度が充実している企業に対するイメージ」では、就活層の54・0%、経営層の43・8%が「従業員のことを考えている」、就活層の53・5%と経営層の36・3%が「働きやすそう」と回答。育休制度がある企業に対する就活層の印象は、経営層の認識以上に良かった。
一方、厚生労働省の20年度雇用均等基本調査結果では、男性の育休取得率が12・65%にとどまる。今回の積水ハウスの調査でも、「促進する予定がない」理由として「企業規模が小さい」(53・4%)、「従業員の人数が少なく、休業中の代替要員の手当てができない」(30・4%)、「休業する従業員以外の負担が大きい」(28・3%)などが挙がった。(日刊不動産経済通信)
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