不動産業向け貸出残高3.01%増の82.65兆円 -トップは三菱UFJ銀、不動産シェアは13.57%

 金融機関102機関(都銀4行、信託3行、生保9社、地銀75行、その他11機関)の2020年9月期業績によると、不動産業向け貸出金の期末残高(以下、不動産向け残高)は総額82兆6590.96億円(前年同期比2兆4119.71億円増、3.01%増)。総貸出残高(609兆2924.10億円)に占める不動産業向け貸出割合(以下、不動産シェア)は13.57%で前年同期比0.90Pダウンした。
 不動産向け残高トップは、三菱UFJ銀(残高8兆7936.16億円、1294.33億円増)。これにみずほ銀(残高7兆9267.00億円、7792.00億円増)、三井住友銀(7兆7937.82億円、7312.80億円増)、りそな銀(5兆2115億円、439億円減)、三井住友信託銀(3兆6027.49億円、1746.04億円増)が続く。6~10位は横浜銀(3兆5202.53億円、1407.45億円増)、千葉銀(2兆7516億円、1034億円増)、静岡銀(2兆657.62億円、414.74億円増)、福岡銀(2兆426億円、934億円増)、西日本シティ銀(1兆8331.88億円、784.05億円増)。
その他、増加率が高かったのは、13位のみずほ信託銀の12.15%増(残高1兆3486億円、1461億円増)、17位のきらぼし銀の16.09%増(1兆577.06億円、1466.35億円増)、40位の紀陽銀の10.93%増(5006.32億円、493.41億円増)などだった。不動産シェアは44位の近畿産業信用組合が45.98%でトップ、71位の沖縄海邦銀が42.25%で続いた。
 一方減少した機関は21機関。減少率が大きかったのは、102位の三菱UFJ信託銀の98.29%減(残高21.62億円、1239.66億円減)が最大。次いで61位のみなと銀の58.27%減(2686億円、3750億円減)、18位の関西みらい銀の47.29%減(1兆③94億円、9325億円減)だった。
なお、総貸出残高の伸び率を不動産向け残高が上回る状況は解消。上位10行までの全セクター向けの総貸出は、前年から15.83%増えているのに対して、不動産向け残高は4.62%増。これを上位20位まで広げると、総貸出13.98%増に対して不動産向け残高は3.19%増。全金融機関の総貸出は前年同期比9.86%増、同不動産向けは3.01%増。

2020/12/15 不動産経済ファンドレビュー

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