(提供:日刊不動産経済通信)三菱地所レジデンスは今年から来年にかけ、東京・千代田区の一等地「番町」一帯で複数の新築分譲マンションを売り出す。3月中旬に六番町、年内に麹町、25年以降に一番町でそれぞれ高級レジデンスの販売を始める。3月に発売する「ザ・パークハウス千代田六番町」(48戸のうち募集対象外32戸)のエントリー総数は昨年10月17日から今月4日までの期間に約2000件に達するなど「販売活動は非常に好調」(同社)という。都心好立地のマンション価格は上昇を続けるが、富裕層らの旺盛な需要が衰える雰囲気はなく、番町の物件にも注目が集まり始めている。
東京23区では「億ション」の供給戸数が年々増え、昨年は1~9月時点で合計戸数が3000戸を超えた。海外の投資マネーを含む多くの資金が都心のマンションに向かう。三菱地所レジデンスが3月に販売を始める千代田六番町の物件はJR四ツ谷駅徒歩5分の立地。番町幼稚園・小学校の道を挟み南側に位置する。RC造地上7階地下1階建て。一般販売分16戸の間取りは1LDK~3LDK、専有面積は47・81~110・25㎡。施工者は東亜建設工業。駐車場は機械式21台。25年9月の竣工、同10月の引き渡しを予定する。
その東側の麹町と、皇居に近接する一番町でも開発を進めている。同社は三菱倉庫とともに一昨年9月、「ザ・パークハウスグラン三番町26」(102戸のうち募集対象外24戸)を発売した。当時の価格は専有面積64㎡の1LDKが1億4000万円前半、最上階の237㎡の住戸は11億5000万円ほどで、販売平均坪単価は1000万円前後。三菱地所レジデンスの岡橋志郎執行役員は「都心は土地が限られ、物件の供給が少ない分、富裕層の買いが向かう」としている。