(提供日刊不動産経済通信)野村不動産と野村不動産ウェルネスは、同社グループが展開する賃貸シニア向け住宅「オウカス」の入居者を対象に、暮らしと健康維持・増進の関係性を検証するアンケート調査を実施した。調査は千葉大学予防医学センターが受託研究として行った。その結果、入居者は地域在住の高齢者と比べ、外出やグループ活動に積極的で、推計累積介護費用が6~14%低くなる可能性があるとした。
調査は昨年11~12月に入居者247人にアンケートを配布。237人から回答を得た。入居者は週5回以上、外出している人が54%で地域在住の高齢者よりも14~16㌽高かった。週1回以上、スポーツグループに参加している人の割合も38~45㌽高く、趣味や学習教養のグループへの参加でも同様の傾向がみられたという。
調査で得られた外出頻度やグループ活動の参加頻度を基に、今後の累積介護費用を推計。今後5~6年間で費用が地域在住の高齢者よりも6~14%低くなる可能性が示唆された。具体的には、趣味グループの参加頻度から算出した場合6%、スポーツグループの参加頻度から算出した場合14%の差があったという。
千葉大学予防医学センター社会予防医学研究部門の近藤克則教授は「オウカス入居者では、地域在住高齢者と比べて、外出、スポーツや趣味、学習教養グループに参加している人が1~4割も高く、介護予防効果・介護費抑制を期待できる実態が明らかになった。今後は追跡し、その効果について検証を進めたい」とコメントしている。