三井不と日鉄興和、物流開発で初の協業<br>―東京・板橋で都内最大規模のLMT着工

(提供:日刊不動産経済通信)三井不動産と日鉄興和不動産が東京・板橋区舟渡に計画する環境配慮型マルチテナント向け物流施設「MFLP・LOGIFRONT東京板橋」の起工式が26日に行われた。両社が共同で物流施設を建てるのは初めて。現時点で第2弾の計画はないが、共同開発の機会をうかがう。開発場所は都営三田線・西台駅徒歩10分の新河岸川北岸。約9・3㏊の広大な土地に延床面積25・6万㎡と都内最大規模の物流施設を整備する。24年9月の竣工を目指す。
 予定地は板橋区舟渡4-3-1。日本製鉄の旧東京製造所跡地に、都心や首都圏北部をカバーできる広域配送拠点を作る。首都高の中台インターチェンジ(IC)へ2・7㎞の場所で、5㎞圏内に約57万人が住む。計画規模は6階建てで免震構造。現時点でヤマト運輸の入居が決まっている。同社は、三井不動産とJR貨物が共同で建てた「東京レールゲートEAST」(品川区八潮)にも入居する予定という。
 施設は冷凍冷蔵倉庫に対応。1フロア1・1万坪で最大8分割。約4MWの太陽光パネルを配備し、「DBJグリーンビル」と「ZEB」の認証を取る予定。敷地内にドローンの研究開発区画を設け、物流業界の人手不足解消に貢献できるようドローン配送の実用化を模索するという。計画地は荒川と新河岸川に挟まれており、水害時に1000人の住民を受け入れる。
 同日現地で会見した三井不動産の三木孝行・取締役専務執行役員ロジスティクス本部長は「唯一無二の街づくり型物流施設だ」と強調。日鉄興和不動産の吉澤恵一・副社長企業不動産開発本部長も「内陸でこの規模の物流施設は皆無で希少性が高い」と話した。

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