ケイアイスター不動産、海外展開へ布石―シンガポールに支店、M&Aで事業拡大

 

 ケイアイスター不動産は海外市場に進出する。シンガポール中心部のクラークキーに9月17日付で初めての海外支店を作った。同国のほか、住宅需要が旺盛なインドネシアやマレーシア、オーストラリアなどに事業を広げるための拠点と位置付け、市場調査に乗り出す。現地のビルダーなどとの業務提携やM&A(企業の合併・買収)、不動産スタートアップへの投資などの機会を模索する。

 人口減少と少子高齢化の影響で国内需要は先細る見通しだ。このため、アジアの人材と情報が集まるシンガポールに初の海外拠点を設け、アジア太平洋の広域に事業を拡大する布石を打った。新たな拠点を足掛かりとして東南アジアや南アジア、オセアニアへの事業展開を検討する。当面は主に現地企業との提携や買収、ベンチャー出資などを通じて市場を開拓する。海外事業を経営の成長エンジンとして組み込み、国内外で住宅事業の収益を拡大させる計画だ。

 数年前から海外展開を視野に入れていた。14年に建築図面作成の「アベルコ・ベトナム」(ベトナム・ホーチミン市)、一昨年に米ハワイ州ホノルルで不動産仲介を展開する「リブラブハワイリアルティ」(LLHR)とそれぞれ業務提携契約を締結。昨年8月にはシンガポールに拠点を置く建具・家具企画製造のカマルクホールディングスと資本業務提携した。

 国内では首都圏での分譲住宅事業を経営の柱に据え、M&AやFC(フランチャイズ)で事業分野・地域を急速に拡大した。昨春以降、不動産仲介・リフォームや戸建て分譲などを手掛ける複数の会社を傘下に組み入れ、3月には仙台に東北初の営業拠点を出した。

2020/11/10 日刊不動産経済通信

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