(提供 日刊不動産経済通信)神奈川県海老名市の海老名駅近くで、市街化編入が検討されている「市役所・海老名総合病院周辺地区」(約39ha)のうち、厚木駅寄りの「中新田丸田地区」(事業面積約7ha)で土地区画整理事業に向けた準備組合がこのほど設立された。現在は大半が農地だが、区画整理によって分譲マンションや商業施設、戸建て住宅、公園など大規模な複合街づくりが進む見通し。今後、保留地や売却・賃貸街区への進出企業の誘致活動が始まる見込みだ。
昨年5月に地権者から事業協力者に選定されていた鹿島建設は、準備組合の設立と同じ3月26日に業務代行予定者に決定された。区画整理の計画地は海老名市中新田丸田と河原口五大縄の一部。地権者は52人。小田急小田原線の厚木駅から徒歩4分程度、海老名駅からも徒歩圏に位置する。敷地の東側は県道46号、北側には小田急小田原線の高架がある。準備組合の事務局によると、24年3月の組合設立を目標とし、区画整理の工事期間は24年5月から27年3月を予定している。区画整理の事業費は約30億円の見込み。
同地区は、市街化編入が検討されている「市役所・海老名総合病院周辺地区」の最も西側に位置する。「市役所・海老名総合病院周辺地区」は市街化調整区域だったが、16年の県による線引き見直しで、一般保留区域に位置付けられた。市の都市マスタープランでは、区画整理などの進捗に応じて市街化区域に編入していく方針が明記されている。23年度中の市街化区域編入の都市計画決定告示が予定されている。準備組合も本年度、進出企業の誘致活動などを行う。