リノベーション協議会、今年の最優秀リノベを選出―総合グランプリに人吉洪水被害後の観光施設再生のタムタムデザイン
災害を凱旋へ(タムタムデザイン)

 リノベーション協議会(理事長=山本卓也・インテリックス会長)は、今年を代表する魅力的なリノベーション事例を選ぶコンテスト「リノベーション・オブ・ザ・イヤー2021」を開催した。総合グランプリに㈱タムタムデザインの「災害を災凱へ(タムタムデザイン+ASTER)」が選ばれた。
 20年7月の豪雨により洪水被害を受けた熊本県人吉市で、観光施設「球磨川くだり発船場」をリノベーションし再生した。人吉城を踏襲した本瓦の和風建築だった改修前の意匠を活用しつつ、外壁をカーテンウォールに改修し、復興シンボルに見えるよう意識。受付の壁には九州中から集めた砂や流木を使い、土砂のイメージを「応援の壁」に変えた。リノベーション面積は540・88㎡で、施工期間は8カ月。リノベーション費用は2億3000万円。
 全国からエントリーされた228作品を、SNSを活用し一般ユーザーの声を取り入れ、リノベーションの楽しさや魅力、可能性という点を中心に一次審査を行い、62作品をノミネート選出。その後、住宅系メディアの編集者などからなる選考委員が総合グランプリと、価格帯別の最優秀作品賞4点、特別賞14点を選んだ。価格帯別の最優秀作品賞は次の通り。
 ▽500万円未満=「商店街の昔ながらの家」(㈱ニューユニークス)▽1000万円未満=「リノベはつづくよどこまでも」(㈱ブルースタジオ)▽1000万円以上=「都市型戸建てを再構成する。」(㈱アートアンドクラフト)▽無差別級=「BOIL―通信発信基地局から、地域参加型の文化発信基地局へ」(リノベる㈱)。(日刊不動産経済通信

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