住友商事は、消費地近接型の物流施設「SOSiLA」シリーズの2施設を満床で稼働させる。このほど竣工した「SOSiLA大阪」は、JR大阪駅から約3・5kmのレンゴーの淀川工場跡地に、等価交換方式で開発した。「SOSiLA尼崎」は、JR尼崎駅から徒歩11分の位置で、7月15日に竣工を予定する。

 「大阪」(大阪市福島区)は、阪神電鉄本線・淀川駅から徒歩7分の立地。4階建て、延床面積約5万2000㎡。従前はパッケージングの総合メーカーであるレンゴーの淀川工場だった土地に開発した。等価交換の手法を使って、建築費用を住友商事が出資し、持分に応じてレンゴーが建物の1階と2階の一部、住友商事が2階の一部と3~4階をそれぞれ取得した。土地と建物の取得割合は、住友商事57%、レンゴー43%。等価交換は、専有部と共用部が区分できるマンションの再開発などで用いられるが、配管などの設備やスペースを区分しにくい物流施設で利用されるのは珍しい。レンゴーは、取得した建物を物流センターや研究所などとして使用し、今後も住友商事と物流効率化に向けた協業などを検討していく。

 「尼崎」(兵庫県尼崎市潮江)は、JR神戸線・尼崎駅から徒歩11分の立地。延床面積約4万4500㎡。従前は、資材置き場だった土地に開発した。テナントは日本通運への一棟貸しで、雇用優位性やラストワンマイル配送に適した拠点として、関西圏で同社の事業拡大を図る。

 住友商事は、首都圏で3月にシリーズで23区内初となる「板橋」を開業したほか、「(仮称)八潮」など3物件の竣工を予定。今後も、年に数棟ずつ展開し、首都圏・近畿圏に限らず全国へエリアを拡大していく。(日刊不動産経済通信)

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